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SENSUAL

デリケートゾーンのニオイ、 2つの外的要因にフォーカス! 【後編:外側からの問題とケア】

2020.4.30

前回に引き続き、今回はデリケートゾーンのニオイについて。前編では、内側からの原因として粘膜のケアについてお話ししましたが、後編は、外的要因とその対策、ケア方法についてのお話です。

アンダーヘアがあることで、こんなに
悩みを増やしていた!

デリケートゾーンの悩みの上位はニオイ。(前編を参照)内側からの原因に加え、外側からの原因が2つあります。
1つはアンダーヘア、もう1つは恥垢です。まず1つ目ですが、アンダーヘアがあることで、蒸れやすくなったり、尿やおりもの、経血などの雑菌がつきやすくなり、そこからニオイの発生源である雑菌が繁殖しやすくなります。
例えば、生理中はニオイが気になるという人は多いものですが、実は、経血そのものにはあまりニオイがないのが事実です。ですが、ナプキンやアンダーヘアに経血がついたまま時間が経つと、経血が酸化し、雑菌が繁殖するため気になるニオイに。アンダーヘアがない方が雑菌が繁殖しにくい環境=ニオイが発生しにくい環境と言えるので、こういった観点から私はハイジニーナ(すべて脱毛した状態)をおすすめしています。

次に、アンダーヘアの処理方法についてです。一般的にはレーザーか、ブラジリアンワックスが知られていると思いますが、ワックスは刺激が強く、それが色素沈着の元になるので、できれば避けたほうがベターです。実はデリケートゾーンの悩みの2位は色素沈着(前編を参照)なので、アンダーヘアがなくなってニオイが解消されても、悩みを増やしてしまうことになりかねません。
クリニックでレーザー脱毛していただくか、家庭用脱毛器も優れた機能を持つものが多く発売されているので、活用してみてもいいかもしれません。個人差もありますが、デリケートゾーンにも白髪が混じることもあることが知られています。レーザーは黒い色素に反応するもの。アンダーヘアに白髪が生え始めて、レーザーの反応が鈍くなると、痛みを伴うニードルを使った脱毛方法しかなくなるので、アンダーヘアの脱毛は、早めに検討するといいと思います。

デリケートゾーンを洗う前に
見て、触って、状態をチェック

さて、ここからは原因の2つ目、恥垢のお話です。恥垢とは、尿や皮脂など、分泌液が混ざり合って性器周辺についている垢のこと。恥垢が溜まることにより、ニオイの原因になってしまいます。この恥垢をしっかり、けれど優しく洗い落とすことがニオイケアの大切なポイント。
毎日洗っているから自分は大丈夫!と思っていても実は落とし切れていないことも多いので注意しましょう。

 

この恥垢なのですが、体質によってベタベタしている恥垢が付着しているタイプの方と、カサカサとした恥垢が付着しているタイプの人がいます。これらは皮脂分泌の多さに関係します。デリケートゾーンは皮脂線が多いパーツです。その中でも、20〜40代前半までの方は比較的ベタベタとした人が多く、それ以降になると、逆に乾燥してカサカサする傾向にあります。顔や体が脂っぽくなりやすいかどうか、というのも一つの指標になるかもしれません。
普段、デリケートゾーンの状態を見ていない人が多く、自分の恥垢がベタベタしているのか、どちらのタイプか把握していない人も多くいらっしゃいます。
自分では気づかないうちに恥垢がべったり付着している場合もあるので、まずは自分の状態を知ることが大切です。恥垢のタイプや、どこに溜まっているかなど、鏡を使って、きちんと見て把握しておきましょう。
デリケートゾーンの洗い方は、なかなか人から教わることはありませんが、実はとても大切なこと。私自身も親から教わった記憶はないのですが、娘にはしっかり教えています。恥ずかしがらず、まずは自分が理解して、お子様にもぜひ伝えてあげてみてください。

デリケートゾーン専用の洗浄剤で
ニオイの原因、恥垢を洗い流す

デリケートゾーンを洗う時のポイントは、ひだの間を洗うという意識です。特に一番気を付けていただきたいのが、小陰唇という部分。女性器の膣口や尿道を覆うように存在するひだなのですが、唇と同じで、皮膚でもないし、粘膜でもない中間のような存在です。
粘膜の素質も持っているがゆえに、刺激に弱く、すごく繊細な部分なので、顔を洗うように、優しく洗ってあげましょう。

よく、デリケートゾーンを洗っていてしみる、という方がいらっしゃいますが、それは、デリケートゾーンのバリア機能が低下しているか、もしくはボディソープが強すぎるのかもしれません。デリケートゾーンを洗う時の洗浄剤は、専用のもの、それもPh3.5〜5.0程度のものをおすすめします。
それから、ニオイを気にするあまり、膣の中を洗ってしまっている、と言う人は注意してください。膣の中は洗う必要はなく、洗いすぎは返ってニオイを強くしてしまうことも。本来膣の中は、善玉菌と悪玉菌のバランスが保たれており、善玉菌が雑菌を外に出すという自浄作用があるのですが、いい菌を洗い流してしまうと悪玉菌が繁殖しやすくなり、ニオイが広がってしまいます。どうしても気になるという方は乳酸菌タブレットがおすすめ。インナーケアで膣内環境を整えることを心がけましょう。
デリケートゾーンのケアとしては、専用ソープのほか、アウトバスの保湿ケアをプラスするのも忘れずに。専用のアイテムを使って、摩擦や乾燥などによるエイジングからしっかり守ってあげましょう。
もしケアをしてもなかなかニオイが改善されない、という方は病気が原因の場合もあるので医師に診断してもらうことをおすすめします。

 

正しい洗い方や、専用ソープを取り入れることで、デリケートゾーンの悩みはきっと解消していくはず。それは、デリケートゾーンだけでなく、自らの心と体を、とても心地よい状態に導いてくれるのではないでしょうか。セルフケアの1つとして、ぜひ取り入れてみてください。

文/久保直子

シンプリス 開発者

NY州認定ビューティーセラピスト/ITEC国際ビューティースペシャリスト

山本未奈子(やまもと みなこ)

美容家、1975年生まれ。UCLロンドン大学を卒業後、NY州ビューティセラピスト、ワックスセラピストなど数々のライセンスを取得。NYの美容学校にて非常勤講師として務めたのち、2009年にMNC New York Inc.を設立。SIMPLISSE代表として、スキンケアの楽しさとインナーケアの大切さを伝える活動を行う。著書に『本当に知りたかった/美肌の教科書』(講談社+α文庫)ほか。 インスタグラム @minako_yamamoto

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