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SENSUAL

デリケートゾーンのニオイの原因は 粘膜の乾燥だって知ってた? 【前編:カラダの中の問題と粘膜ケア】

2019.12.28

今回、セクシャルヘルスのプロダクト開発に取り組むにあたり、独自にリサーチを行い、また専門医にご意見を伺ったところ、女性のデリケートゾーンの悩みは“ニオイ”が圧倒的に多いことがわかりました(データ参照)。
デリケートゾーンのニオイの原因の一つに「粘膜の乾き」があります。粘膜は、本来粘液で覆われて守られていますが、実は、現代の女性は粘膜が乾きやすい状況に置かれています。粘液には自浄作用があるので、粘液が少なくなって乾燥すると、どうしても雑菌が繁殖しやすく、ニオイなどのトラブルにつながってしまうのです。

粘膜がなぜ乾きやすいかの前に、まず身体のメカニズムからお話しします。知っていただきたいのは、脳の司令塔でもある「視床下部」とその視床下部に調整されている「自律神経」「女性ホルモン」この3つが密接に関わっているということ。
忙しく現代社会を生きる女性は、不規則な生活や疲労、ストレスからなかなか解放されることは難しいですが、それらは視床下部の働きを悪くし、自律神経と女性ホルモンのバランスを乱すことへとつながります。

 

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、日中に活動している時は交感神経が優位になり、リラックスタイムや夜には副交感神経が優位になり、とバランスをとりながら働いています。ですが、自律神経のバランスが乱れると、夜になっても交感神経が優位なまま切り替えがうまくいかなくなります。すると、毛細血管が収縮して血行が悪くなり、肌や臓器の細胞へ酸素や栄養が十分に行き届かず、潤い不足に。これが続くことで、全身の乾燥を進めてしまうのです。
また、35歳を境に加齢とともに女性ホルモンの分泌が急激に下がることも粘液を減らします。ただし、視床下部からホルモンを出す司令が機能しない場合、年齢にかかわらずホルモンバランスを乱すこととなり、粘膜の乾燥を進めてしまいます。

ストレス、冷え性、不眠、加齢もニオイの原因に?
それは全て「血流」によるもの!

ストレスフルで、睡眠不足で冷え性…これら全てが粘膜の乾燥とニオイにつながっていることは、お分かりいただけたと思いますが、大切なのはつまり、「血流」。血液はいろんなものを運んでいる大元なので、血液循環をスムーズに巡らせることが、粘膜の潤いを保ち、ニオイを元からケアすることにもなるのです。

粘膜というとデリケートゾーンだけでなく、口の中もそうですから、乾燥は口臭の原因にもなります。スキンケアにおいて、乾燥は肌トラブルの元だから保湿するという知識はみなさんご存知だと思いますが、粘膜の乾燥がニオイのトラブルになってしまっていることはあまり知られていません。
デリケートゾーンも口の中も、肌とつながった皮の一部ですから、顔や体をケアするのと同じように、デリケートゾーン や口腔内にも目を向けて、粘膜の潤いを保つケアを行いましょう。

 

この粘膜の乾燥問題は、加齢により、様々な機能が低下してくることも大きく関係しています。女性ホルモンの分泌が低下してくることは先ほどお話ししましたが、そのことに加え、筋力も衰え、代謝も低下してくるので、巡りはますます悪くなっていきます。放っておくと、どんどん乾燥は進み、余計にニオイ問題が深刻に。いつ始めても遅すぎるということはないので、エイジングが気になる方は今すぐに意識してケアをしてほしいと思います。

日頃の温活で血流をよくすること
地道な努力が粘膜の潤いとニオイのケアに

粘膜の乾きについてどうケアするかということですが、冷えないように血流をよくして、ストレスを溜めないこと。温かい体を心がけることが大切です。
私の平熱は37度と高めです。これは温活を日課にしていることが大きいと思っています。例えばオフィスでは、電動の湯たんぽを太ももに置きます。それは、太ももの付け根を通る太い血管を温めることで効率的に血流をよくするため。また、冷たい飲み物は飲まない、首、手首、足首の3つの首は冷やさない、など実践しています。それは外出しても同じ。
私はヒールを履くので、前太ももに重心がかかりその部分が発達しやすいのですが、バランスよく鍛えるために、太ももの後ろも使うように意識しています。また、自身で熱を生み出せるように、背中や胸、太ももの筋肉を意識してエクササイズも継続的に行なっています。

大きな筋肉を温めると、全身が温まりやすくなります。身体を温めていると免疫力も高くなりますし、血流が巡ることで粘液が増え、潤いケア・ニオイケアになるのです。
夜のお風呂も15分以上はしっかり浸かるように心がけています。深部体温が上がるだけでなく、自律神経のバランスが整い、安眠にもつながりますから、リラックスするためにもお風呂は大切にしています。
食事面では温め効果のある生姜などの食材、色の濃い野菜などを摂るように意識はしています。けれど、忙しい毎日の中で、食事だけでバランスよく栄養を摂るのは、なかなか難しいですよね。そんな時は簡単に、効率よく栄養を摂取できるサプリメントを取り入れながら、継続しやすい工夫をしています。

 

注意していただきたいのは、デリケートゾーンや口のニオイの原因は病気の可能性もあることです。ケアしているのになかなかニオイが改善されない、という場合は、医師に診断してもらうことをおすすめします。
最後に、粘膜の潤いとニオイのケアにおいて大切なことをお伝えします。それは、ケアを継続すること。毎日積み重ねていけば、体はきちんと応えてくれますので、手軽にできることから地道に続けていきましょう。粘膜の乾燥やニオイに悩む方に、コンプレックスの解消だけでなく、心身ともに健康で快適な毎日を過ごして欲しいと願っています。

文/久保直子

シンプリス 開発者

NY州認定ビューティーセラピスト/ITEC国際ビューティースペシャリスト

山本未奈子(やまもと みなこ)

美容家、1975年生まれ。UCLロンドン大学を卒業後、NY州ビューティセラピスト、ワックスセラピストなど数々のライセンスを取得。NYの美容学校にて非常勤講師として務めたのち、2009年にMNC New York Inc.を設立。SIMPLISSE代表として、スキンケアの楽しさとインナーケアの大切さを伝える活動を行う。著書に『本当に知りたかった/美肌の教科書』(講談社+α文庫)ほか。 インスタグラム @minako_yamamoto

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